この記事では12月26日、中山競馬場で行われる有馬記念の出走各馬の見解と予想を書いています。
お読みいただきありがとうございます。
こんにちは。完全に競馬ブロガー化しつつあるTomです。
出走各馬の評価は【A】【B】【C】の三段階評価にしています。
A…本命候補
B…相手候補
C…今回は見送りたい候補
といった具合です。
A評価の馬は高確率で馬券に絡んでいます。B評価でも割と穴を拾えます。
評価方法は相対評価で、A評価馬は多くても3頭に留め、そしてC評価は頭数にもよりますが最低3頭あげるようにしています。
昨日の阪神カップではB評価→B評価→A評価の決着。
本命◎ソングライン15着と奮いませんでした。
参考にされた方には申し訳ない気持ちです。
有馬記念 出走各馬の見解
ペルシアンナイト【B】
昨年の有馬記念は0.6秒差の7着、上がり3Fはメンバー中2位というのはかなり健闘した部類。
マイルチャンピオンシップを勝った頃と比べると、年齢を重ねてだいぶシブさが出てきたのか、今ではマイルではキレ負けする分、販路を2000mに求めて今年は競馬を重ねてきた。
2500m戦はやはり長いとは思うものの、鞍上超強化。
内を無駄なく息を潜めながらクルッと回ってくれば、3着までの候補としては要注意したい。
パンサラッサ【C】
前走の福島記念では、超大逃げ。
勝負所でも手応えは良かったようで、後続を完全に突き放したままの圧巻の逃げ切り勝ち。
陣営も「やることは一つ」と言った感じで、好枠も引けたことから逃げの競馬に徹するだけだろう。
パンサラッサに関しては
「福島記念の内容はサイレンススズカにも匹敵する」
というようなプロの予想家の方もいるが、果たしてそうだろうか。
仮にパンサラッサがサイレンススズカ級であるとしても中山の2500m戦。
前走からは500mの距離延長と二度の坂越えととてもではないが、単騎でハイペースを刻んで逃げが決まる条件ではない。
ただパンサラッサのような個性溢れる馬が出走してくれることで、レースは盛り上がるし、できることをやり切ってほしい気持ちではある。
モズベッロ【C】
馬場が渋ったり、時計が馬場になってこそのモズベッロ。
モズベッロも買い時が分かりやすいという点からなのか、とてもファンの多い印象で、グランプリに出走して然るべき存在。
ただ思ったより馬場は渋らず、時計もそこまで要さない馬場状況。
今朝の時点で芝は「稍重」だが、午後には「良」にも回復しそうな感じで、モズベッロが活躍を見せる舞台は今回も整わなかったという認識。
狙い時はまた先々の重賞で定めたい。
メロディーレーン【C】
その小さな馬体から繰り出される力強いフットワーク、心肺機能の強さでここまで勝ち進んできたメロディーレーン。
血統面から見た時には、やはり長距離でこその馬ではあるとは思うものの、現状能力的には厳しい印象を受ける。
メロディーレーンもファンの多いスターホースなので、健闘を素直に喜びたいところではあるが、今回ばかりは上位進出に対しては疑問が残る。
鞍上の岩田望来騎手は、重賞でどうしても勝てない男だとこのブログでは書き続けているが、今日もその認識は変わらない。
ディープボンド【B】
凱旋門賞では全く勝負に参加できなかったディープボンドは巻き返しが怖い。
フランス遠征では、フォワ賞とは一転して凱旋門賞ではズブズブの水を含んだ馬場で能力も全く発揮できなかった感じ。
今年は阪神大賞典では他馬をちぎっての快勝。
天皇賞・春でも最後はワールドプレミアの決め手に屈したとはいえ2着と健闘。
中山2500mも器用にこなせると思うし舞台は合う。
海外遠征を経て更なる進展があると陣営は話すくらいなので、状態面としては全く問題ないと見て。
パンサラッサがハイラップを刻んでくれれば、ばらけた隊列の中を気分よく番手で進めることができるし、上位への食い込みは十分にある。
ウインキートス【B】
前走のエリザベス女王杯では本命◎を打ったものの、最後の直線では思ったような伸びがなく、惨敗。
特定の敗因は陣営からは聞こえてこないので、一方的な分析になってしまうが、おそらく遠征が良くなかったのではないかと思う。
今回のウインキートスは大穴候補として、推す。
ゴールドシップ産駒はなんと言っても狙いは非根幹距離と上がりのかかる競馬で力を発揮できる傾向にあるし、ウインキートスに至っては中山コースも得意。
枠も内目で進めやすいと思うし、うまく流れに乗ってくれればもしかしたら…というシーンまで想定している。
データ的にも単勝オッズ50倍以上はほとんど3着以内に絡めない重賞ではあるものの、遠征のない今回は、前走より見せ場を作ってくれることを期待。
クロノジェネシス【B】
古馬牝馬といわず、日本競馬界の中では能力面で間違いないく最上位。
実績も申し分ないが、今回は陣営のいうように状態面が気になるところ。
割と誰も触れないんだなと思ったのは、クロノジェネシスは冬毛が伸びてきている点。
週中にフォトパドックを見て、「陣営も努力して仕上げているとは思うものの、正直これは…」と感じるくらいのデキで、本命には推せない。
もう少しなんとかならなかったかなという仕上げになっているが、これまで数多くの強い競馬で我々ファンを魅了してきてれたクロノジェネシス。
当然ながらコントレイル、グランアレグリアに続く、最高の形での幕切れに期待。
ユーキャンスマイル【C】
スタミナ溢れ、長距離でこそのユーキャンスマイルだが、いい頃に比べると反応もシブくなってしまったし使える時計も上位には及ばないところで限界がきてしまった感じ。
中山コースも実績がないし、よほど展開が向いてくれなと上位食い込みは厳しいと見て。
自分の形で後方から脚を溜めて、あとはどれだけ末を伸ばせるか。
ステラヴェローチェ【A】
調子が整わなかったという菊花賞は、4コーナーで1番外を回しながら2着とは差のない4着と健闘した。
最後は内から差されての4着と終い止まってしまったが、それでもメンバー中上がり最速は立派で成長を感じさせるものだった。
クラシックでは皐月賞では内から追い上げて3着、ダービーでは外から長く末脚を繰り出して3着と。
馬場が渋っても全く影響がないところも魅力なので、理想を言うのであれば一雨欲しかったところ。
広いコースでこそベストパフォーマンスを発揮できそうなタイプではあるものの、体力面も出せる上がり時計も通用のレベル。
三冠競走皆勤のタフさや、精神面も評価したい。
ただ気になるのはM.デムーロ騎手への乗り替わり。
嫌に積極的な競馬で、前々で運んだりして終い甘くなるみたいな競馬だけは避けてほしい。
エフフォーリア【A】
皐月賞、天皇賞・秋と圧巻のスピードと持久力で優勝。
土のついたダービーでも進路を取りに行った分の早仕掛けで、タイミング一つで勝てていたと思う。
エフフォーリアに関しては2500mは長い説や、中山コースは合わない説、そして横山武史騎手の勝ち気な性格が中山2500mにはマッチしない説と人気馬は重箱の隅をつつくように減点要素を挙げられているが、それを振り切るくらいの能力があるのもまた確か。
というよりかは個人的には2500mはこなせると思うし、中山コースは紛れは確かにあるものの、エフフォーリアにとっては大してマイナスにはならないのではないだろうか。
エフフォーリアはエピファネイア産駒。
根幹距離や広いコースが得意であることは産駒傾向としては明らかではあるものの、母系のケイティーズ牝系は中山コースが得意であることから、さして中山でパフォーマンスを落とすということは考えなくていいだろう。
また2400mのダービーで負けたことからなのか、2500mは長いという意見もある。
繰り返しになってしまうが、ダービーに関しては完全に仕掛けのタイミング一つで結果が違っていたレース。
進路を取りに行った分仕掛けが早くなり、最後の最後でかわされてしまっただけで、スムーズに捌けていたらダービーでも勝っていたと思うし、一方でシャフリヤールがハマったレースでもあった。
この時ですら負けても強しであったことは間違いなく、改めて能力の高さを証明したレースが天皇賞・秋であった。
状態面は「天皇賞・秋の時との比較で物足りない」ということだが、だとしても簡単に逆転できるような馬がいるのだろうか…。
普通に走れば3着は外さないと思うし、名勝負を演出する主役としての走りに期待したい。
アリストテレス【B】
前走は積極策で見せ場を作ったアリストテレス。
これまでの実績を振り返ると、上がりのかかる競馬が得意で、逆にスピード勝負では全く参加できないタイプ。
前走のジャパンカップでは東京コースらしいスピード勝負となり、逃げ残りを狙ったのは良い作戦だとは思ったものの、結果としてはどんな手を打ったとしても上位に絡むことはできなかっただろう。
一転して今回はAJCCを勝った中山に舞台が移ることは大いにプラス。
パンサラッサや他先行馬が乱ペースで上がりのかかる競馬になればアリストテレスの浮上はあってもおかしくない。
シャドウディーヴァ【B】
末脚魅力のシャドウディーヴァ。
正直距離が長いと思うし、能力的にも通用はきびしいかもしれないが何より1番ワクワクさせてくれる鞍上采配。
前走は先行策に打って出たが、これが横山家のDNAなのか息子の方に先に出して行かれてしまい、若干中途半端。
今回はスタートしてからラチ側をピッタリ回って無駄なくレースをして、一瞬のキレ味を活かすような競馬をすればもしかしたら、もしかすると3着ワンチャンスは見たい。
良い意味でも悪い意味でも本当に何をして来るか分からない53歳に注目。
アカイイト【B】
初戴冠となったエリザベス女王杯は、展開が本当に綺麗にハマったという感じ。
正直能力での真っ向勝負では厳しいと思う。
はじめはC評価を打とうと思っていたくらいほど。
それでも勢いのある牝馬は怖いのと、キズナ×母父シンボリクリスエスという血統面から長い舞台は得意とするところ。
末脚にかける競馬で堅実な上がり時計をマークできる点からも、距離が2500mに延びようと平気なタイプだろう。
まさに充実期を迎えている今は陣営としてもなんとしても結果を残したい。
鞍上は中山2500mの経験があまりないのと、前走のインパクトからなのか人気が結構先行してしまっている感じもあるが、連複連単では抑えておかないと足元を掬われるような感じもあり、注意しておきたい存在。
アサマノイタズラ【B】
週中には、アサマノイタズラはセントライト記念や菊花賞のような競馬では有馬記念きびしくないか?というツイートをしたが、結論としては抑えておきたい1頭だと据えた。
「今年の3歳世代にレベルは高い」というメディアの言葉に踊らされる年もあるが、今年は本当にレベルが高いと思うので、なんとしても当てにいくならまず3歳馬という点で抑えなければいけないと考えた。
アサマノイタズラの場合は、折り合いが鍵という馬という印象だったが、3000mの菊花賞でもその課題はクリア。
しっかりと折り合って終いは脚を伸ばしていた。
ただ、これは完全に上位は勝負付けが済んだ後からの追い込みで、騎手も初めからワンチャンスを狙ったような騎乗。
今回もハマってくれないと一気の追い込みは決まらないと考えるが、展開としてはパンサラッサがかっ飛ばしてハイラップを刻む中、気分良く追走することができればワンチャンス。
キセキ【B】
今回がラストラン。
どんなレースをしてくれるか楽しみな一頭ではあるが、もう出涸らしではないだろうか。
これまで数々の名勝負の立役者で、アーモンドアイのジャパンカップの脅威のレコード勝ちもこのキセキがいてくれたからこそ。
ものすごい馬っぷりの良い馬で、いつも走ってきそうな雰囲気を纏っているが流石にもう全盛期は過ぎてしまった印象を受ける。
外枠はキセキにとってはあまり良くない枠だと思う。
松山騎手は、スタートが上手で好位から流れに乗らせて強烈な追いで抜け出す競馬が得意。
反面思い切ったレースはあまり好まない性格で、ましてや今日がラストランとなると前回のような思い切った動きを見せる可能性は低いと見た。
正攻法の乗り方を目指して、あとは力勝負でどこまでやれるかという乗り方をしてくると読む。
最後の最後にキセキを見せてほしいからこそ中心視はできなくとも相手には入れたい。
タイトルホルダー【A】
菊花賞のように綺麗にはいかないと思うが、単騎2番手ならなんとかなるのではないか。
タイトルホルダーにとって大外枠は結構嘆かわしいという意見もあるが、個人的にはあまり気にしなくても良いというかむしろガリガリ先行争いをしなくても良くなったという点においてはプラスに働くのではないだろうか。
パンサラッサが前に行って、それを離れた位置2番手で進めることができれば、最初の3、4コーナーでしか距離ロスもないだろうし、他に主張しまくる馬もいないと思うので、ポジション取りはスムーズにできそう。
これまでコーナー通過順が全て1で通過したレースでしか勝ち星はないものの、皐月賞では先行集団の真ん中。
ダービーでは好位のインながらもそこまでの大敗ではなく。
思いっきり負けたセントライト記念のように包まれるようなことがなければ、そこまで嫌気はささないタイプだと思う。
G1未勝利の騎手がいきなり有馬記念勝てるほど競馬は甘くないと常々感じているが、そういったミラクルが起こるのもまた競馬。
横山和生騎手にも念願のタイトルをと思わずにはいられない。
Tomの予想
◎エフフォーリアにします。

あまり捻りのない予想ですみません。
ですがエフフォーリアはいくら本調子からは少し落ちるデキだとしても、相手比較で着外に沈むシーンがちょっと想像できないですね。
エフフォーリアが本当に強いと思ったのは共同通信杯から。
この時、結構厚めに買っていたのがヒットした嬉しさというのもありますが、そこからはエフフォーリアのファンですね。
そういった贔屓目抜きにしてもここでは力上位だと信じています。
新しい時代を築く一頭として、ここは頑張ってほしいと思います。
馬券は3連複のフォーメーションでエフフォーリアと同じく3歳のステラヴェローチェを1列目に。
2列目にはそこにクロノジェネシスと爆穴候補のウインキートスをこさえて、3列目は広く流します。
サラキアやクイーンズリングのような人気薄&やや人気薄の牝馬ではアカイイトがそのポジションにあると考えている方も多いようですが、私はそのポジションこそウインキートスにあると思っています。
最後にハマってくれることに期待を寄せます。


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